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2006年 05月 19日

元外交官・原田武夫の『騙されない日本人のための投資戦略』

第6回 ドイツ・テレコムに学ぶ来年の日本 2006年5月19日 (第1、第3金曜日更新)


 去る5月13日、大阪・南港にあるワールドトレードセンターで個人投資家を対象としたセミナーを開催させていただいた。当日はあいにくの雨であったが、満員御礼のセミナーであった(当日お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました!)。 4時間にわたる講演会の最後に質疑応答コーナーがあったのだが、そこである参加者の方がこんな質問を投げかけてきた。「あなたは、投資のための情報収集の基本は一般に公にされている『公開情報』をつぶさに集めることだという。しかし、公開情報こそ、かつての『大本営発表』と同じであり、それに頼ることは結果としてウソにだまされることになるのではないか」。

小著「元外交官が教える24時間でお金持ちになる方法」(インデックス・コミュニケーションズ)で記したとおり、「公開情報で物事の95パーセントは知ることができる」というのが私の立場だ。このことは外交だけではなく、情報工作機関の世界の常識でもある。 しかも、今や官民問わず「情報公開」が叫ばれている。外務官僚であった経験から申し上げると、役所であっても、完全なウソを対外公表文の中に入れる勇気はもはやないのが実態だ。その意味で、ウソで固められた「大本営発表」はすでに過去のものとなっている。だから、今こそ重要なのが、公開情報を絶え間なく摂取し続けることだというわけだ
たとえば、こんな「公開情報」がある。 ――4月24日、各種海外メディアは米系巨大ファンドであるブラックストーンが、ドイツ・テレコムの株式4.5パーセントを約3800億円で取得したと報じた。ドイツ・テレコム側はこの買取を「歓迎」とコメントし、ほぼ同時にゴールドマン・サックスが同社株の格付けを引き上げたことで、株価は一気に高騰したという。ブラックストーンはあくまでも「長期保有」を主張している。

 問題は、こうした「公開報道」を漫然と読むのではなく、これが「これから日本のマーケットで起きること」を示していると読み取れるかどうかであろう。「しごとの自習室 - 原田武夫通信」(外部サイト)でも繰り返し述べてきていることだが、規制産業は買収ファンドにとって、もっともカネになるセクターであり、規制産業が多数あるという点で日独は共通している。この報道が、来年の日本の電気通信セクターをめぐる状況を予見させるものだと思うのは私だけだろうか。
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by kissyouten2006 | 2006-05-19 13:51 | 原田Yahoo
2006年 05月 12日

元外交官・原田武夫の『騙されない日本人のための投資戦略』

第5回 ブッシュ大統領が面会した本当の理由    2006年5月12日 (第1、第3金曜日更新)


 4月29日未明(日本時間)、ブッシュ米大統領は訪米中の拉致被害者家族連絡会代表団と初めての面会を行った。これにより日本におけるブッシュの好感度は一気にアップした。 しかし、昨年春まで外務省で北朝鮮班長をつとめていた私としては、こうしたブッシュ大統領や米国政府の態度に大きな疑問を感じざるを得ない。なぜなら、家族会代表団はこれまで何度となく訪米し、その度に大統領との面会を求めては門前払いされてきたからだ。それがなぜ今になって、「面会実現」なのか。

 もちろん、北朝鮮による拉致問題は徹底して糾弾されるべきものである。被害者全員の一刻も早い帰国の実現と、完全な真相究明が心から望まれる。 しかし、日本に生きる個人投資家としては、この問題を巡り、「ワンフレーズ・ポリティクス」に惑わされて一票を投じる行為と、冷静な情勢分析に基づきマーケットにおいて1円でも多く勝ち取り、自己資産を防衛することとを厳密に区別すべきである。その観点から見ると、「ブッシュの突然の同情」は、一体どういった意味を持つと考えるべきなのか。

北朝鮮外交の真実 かつて私は「北朝鮮外交の真実」(筑摩書房)(写真)の中で、米国外交が他国からの国富の移転を絶対的な目標として動かされていることを明らかにし、北朝鮮問題もそのターゲットの1つとしてとらえるべきことを説明した。今回もまた同じことがいえる。
 なぜなら、ブッシュの後押しによって拉致問題が燃えさかるのに応じて、日朝関係はより険悪なものとなるからだ。そして、日本のマーケットが持つ「地政学リスク」はますます高くなる。やがて追い詰められた北朝鮮が暴発すれば、日本のマーケットは大暴落する。大暴落は大量の空売りと底値での現物買いを誘うというのがマーケットの原理である。

 日本は来年5月に外国会社による三角合併を可能とする改正商法の施行を控えている。その前に、高くしすぎた株価を何としてでも下げ、安く買収したいと考える外国勢力が日本の国内外にひしめいている。「リスクの陰の仕掛け」に気づかないのは、騙されやすい島国の住人である私たちだけのようだ。このことに限らず、「原田武夫通信」(外部サイト)で詳しく説明している将来のリスクを、あなたはどれだけ自覚しているだろうか。それが今年の後半、勝ち残るための秘けつである。
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by kissyouten2006 | 2006-05-12 13:19 | 原田Yahoo